買取再販住宅と中古住宅の住宅ローン控除額に違いはあるのか?

2024年分の確定申告について住宅ローン控除の対象となる住宅に、買取再販住宅というものが加わりました。

買取再販住宅と中古住宅、ともに既存の住宅を指します。

控除額はそれぞれでどのように異なるのでしょうか。

買取再販住宅とは?

買取再販住宅とは、簡単にいうと不動産業者が仕入れた既存住宅に一定規模の修繕を行った後、再販売される住宅を指します。
(詳細の要件は下図)

2024年分住宅ローン控除手引き-国税庁HP


詳細の説明は割愛しますが、

・年数の要件

・修繕金額の要件

などがあります。

中古住宅とは?

中古住宅とは、その名前の通り、既存の住宅を指します。

定義上は、上記表の⑥の要件を満たす(昭和57年1月1日以後に建築、それ以前に建築されたものは一定の耐震基準を有していることもしくは居住する日までに耐震改修する住宅)、買取再販住宅以外のものです。

イメージとしては、


中古住宅に該当するもののうち、一定の要件を満たすものが、買取再販住宅です。

控除額の相違点

続いて控除額の相違点について確認していきます。

買取再販住宅では一定の修繕が要件となっていました。

その修繕の内容について、一定の基準を満たさない場合(一般)には、中古住宅と控除額は変わりません。

他方修繕により、

・長持ちする住宅や環境に配慮(Co2の排出を減少)して改修された住宅
(認定長期優良(低炭素)住宅)

・最先端の断熱性を有し、エネルギー効率化した住宅
(ZEH水準省エネ住宅)

・省エネ基準を満たす住宅
(省エネ基準適合住宅)

に該当する住宅になった場合には控除額や控除年数が変わります。

まとめると下表のようになります。

買取再販住宅中古住宅
一般2000万円限度 控除率0.7% 10年間控除2000万円限度 控除率0.7% 10年間控除
認定長期優良住宅4500万円限度※ 控除率0.7% 13年間控除3000万円限度 控除率0.7% 10年間控除
ZEH水準省エネ住宅3500万円限度※ 控除率0.7% 13年間控除3000万円限度 控除率0.7% 10年間控除
省エネ基準適合住宅3000万円限度※ 控除率0.7% 13年間控除3000万円限度 控除率0.7% 10年間控除

※子育て世代等(夫婦のいずれかが39歳以下、又は18歳以下の扶養親族を有する方)に該当する場合には、限度額に+1000万円上乗せ措置があります。

おわりに

今回は買取再販住宅と中古住宅の住宅ローン控除額の相違について説明しました。

住宅ローン控除の種類は複数あり、適用要件もそれぞれで異なります。

適用を受ける前には、事前の確認をおすすめします。

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都築太郎税理士事務所/Tsuzuki Taro Tax Accountant Office

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