「元本保証」は安心か?
「元本保証」がうたわれる金融商品には全くリスクがないのでしょうか。
「元本保証、年利10%、毎月分配」といったものは、
多くの人が疑いの目を向けると思います。
たとえば銀行の定期預金のような、
元本が保証されている商品はどうでしょうか。
100万円、年利1%、10年満期、の商品を考えてみます。
年間1万円の利益が得られ、かつ、10年後には元本100万円が返ってくるので、
一見不安要素はなさそうです。
ただし、それは現在と10年後の物価が同程度であることが前提です。
物価が上昇しているとどうなるか。
極端な例ですが、100円で購入できていたパンが、10年後には1000円になったとすると、
実質的な円の価値は目減りしていることになります。
仮に100万円預けて10年後に額面で100万円が返ってきたとしても、
その価値は実質1/10になっています。
債権者(お金を貸す側)は損をしますが、
債務者(お金を借りる側)は得をします。
物の価値の尺度を測るものさしが正常に機能しない場合には、
「元本保証」であっても注意が必要です。
交換手段であるお金そのものには価値がなく、
あくまで相互の信用の元にその価値が成り立っています。
信用経済はその「信用」が崩れると、
世界は一変します。
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都築太郎税理士事務所/Tsuzuki Taro Tax Accountant Office
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