反脆弱性ANTIFRAGILEを読んで考えたこと

今回は、反脆弱性ANTIFRAGILEを読んで考えたことを書いていきます。


著者は「ブラック・スワン」の著書で知られているナシム・ニコラス・タレブ氏です。

ブラックスワンという表現は、予期しない出来事が起こり、その影響力は大きいものの例えとして使われています。
(当時はサブプライムローン問題が起こりました)

今回のテーマは反脆弱性。

脆弱性とは、物事に対する抵抗力がなく弱い性質をいいます。

脆弱の反対の意味を調べると強靭です。

しかし本当にそうなのでしょうか。

例えば、強靭な建物を建築するとします。

ちょっとやそっとした雨風ではびくともしないでしょう。

しかし、甚大な地震のような自然災害については、その形を保てているかわかりません。

とある問題を強靭な力やルールで抑えつけることは、ブラックスワンのように予期せぬ大きな衝撃に対しては脆弱です。

そこで著者は脆弱性という反対語に対して、強靭という言葉を用いず、反脆弱性と表現しています。

反脆弱性とは、とある問題で衝撃を受けたとしても、変動性を持って対応する性質を指します。

地震に対応する方法として、絶対に壊れない強靭な建物を建築することも一つの方法ですが、地震により建物は壊れるかも知れないという前提のもと、壊れた後どう対応していくかを考えることが反脆弱性です。

予期しない出来事が起こるのは、予期しない出来事を認識していない(又は見ないようにしている)だけで、条件が満たされれば出来事は機械的に起こるのでしょう。

予期しないことを予期しようとすることは簡単ではありません。

たとえ情報を収集したとしても、どのような情報を取捨選択するかは自身のバイアスが必ずかかります。

正しい情報というのも、本質的にはよくわからないものです。

わかることをいくら積み重ねたとしても、わからないことの方が多いという認識を持っていたいものです。

目の前の出来事に対して変動性を持って柔軟に対応していくこと(反脆弱性)の大切さを改めて考える機会となりました。

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都築太郎税理士事務所/Tsuzuki Taro Tax Accountant Office

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