「希望の歴史(上)」を読んで考えたこと

ルドガー・ブレグマン著作の「希望の歴史(上)」を読みました。

人間の本質は「悪」ではなく「善」であるということを、いくつかの切り口から説明しています。

そのうち心に残ったことについて書いていきます。

戦地での兵士の行動

戦地へいけば、兵士は自分や仲間の命を守るために、戦うことが求められます。

しかし、

・戦場で銃を撃ったことがある兵士は全体の15−25%でしかないこと

・第二次世界大戦の退役軍人に聞いたところ、半数以上は敵を殺していない

というデータもあり、人間は本来的には協力するようにできており、暴力を振るうことに抵抗があるということ。

私も自分が戦地へ行ったと仮定してどのような行動を実際取ることとなるのか、考えさせられました。
(そもそも戦争は反対ですが)

狩猟から農耕への弊害

狩りをしていた時代は、獲物が確実に取れる保証もないため、生活が安定しません。

そして獲物を探すため、日々移動しながら生活をしていました。

同時に天敵からも身を守らなくてはなりません。

当時は人同士は争うのではなく、協力的に生活をしていたとされています。

しかし、やがて農耕がはじまり定住することが可能になりました。

生活が安定し、人口も増加を続けました。

また、収穫物を保存することにより、物を所有することができるようになります。

これは、持つものと持たないものとの間に貧富の差が生まれます。

結果として、物の奪いあいになり、コミュニティは排他的な方へ向かっていくことになりました。

つまり文明化が人を「善」から「悪」に変えたということです。

文明化は生活を豊かにし人類の進歩のように語られることが多いですが、人間性の観点からの弊害については考えたことがなかったので新鮮でした。

おわりに

40億年の生命の歴史を1年のカレンダーにすると、

・1/1が生命の誕生

・12/31 23時が人類の誕生

・12/31 23時58分に農業が始まる

という時間軸になるそうです。

人類や文明が生まれてから、大して時間が経っていません。

後世の人たちが文明化をどう評価するのかわかりませんが、私もそもそもの人間の本質は善であると信じています。


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都築太郎税理士事務所/Tsuzuki Taro Tax Accountant Office

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