不確実性超入門を読んで考えたこと
先日とあるラジオで不確実性超入門の本が話題にあがっていました。
世の中には数多と未来の予測論が展開されています。
しかし予測はあくまで予測で、誰もが予期しえない不確実性が常に付きまといます。
そんな不確実性について書かれた同著を読んで気になった点をいくつか書いていきます。
世の中にある予測はいくつか当たってしまう
世の中にある予測はいくつか当たってしまう、という事実により物事をシンプルな因果関係で見てしまうことの問題点が同著書で触れられています。
ある予測の正反対の予測を述べたとしても、時に当たってしまうのです。
一度予測が当たったという結果が出てしまうと、確率論は忘れ去られ、結果を言い当てた人の分析は正しいというロジックになる傾向があります。
本来は不確実であったものが、因果関係を説明したことにより確実なものへと認識が変化します。
しかしながら、日々起こる出来事は複数の要素が絡み合い、必ずしも再現性は高くありません。
一度成功したからといって、それが継続的に続いていくことは稀です。
皆が同じ方向へ間違えることもある
社会では同調性が求められます。
他者の意見を尊重しながら、時と場合により自己を主張したり、控えたりします。
同調性があるあまり、相手を尊重しすぎて誰もが望んでいなかった結果になるという不確実性も十分あり得えます。
予測できないことを予測しようとすること自体間違っている
著者はファンド運用の経験があり、その視点から不確実性とどう向き合うかについて下記の通り書いています。
・投資における成功は儲けることの前に、予想外のことにいかに対処できるかが肝要
・許容しうるリスクを計算し、大きな失敗をする前に小さな失敗を重ねていくことが大事
・予測できないことを予測しようとすること自体間違えている
・成功を過大視しない、自分を過信しない
不確実性を有する出来事に対応するためには、自らを縛る思考のクセから解放され、俯瞰して物事をみることが不可欠なのでしょう。
おわりに
物事を進める方向性を決めるために、一定の決め打ちをすることは避けられません。
しかし、それに縛られずに四方八方へトライ&エラーを繰り返すことが、不確実性に向き合うためには必要であると改めて感じました。
特に未来の予測は話半分で聞いた方がよいのでしょう。
(ことわざでも、当たるも八卦当たらぬも八卦と言われていますし)
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都築太郎税理士事務所/Tsuzuki Taro Tax Accountant Office
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