租税教室の講師を務めました(3回目)

本日、さいたま市の小学校で3回目の租税教室の講師を務めました。

前回講師を務めてから、1ヶ月ぶりの授業でした(前回の記事はこちら)。

大体の時間配分は既に把握しているため、授業内容について少し変えてみることに。

・誰からどれくらい税金を取るか

・日本の財政収支をどう解決していくか

という踏み込んだテーマを設定してみました。

誰からどれくらい税金を取るか

下記の四通りの税金の取り方を考えてみました。

・同じ金額を皆で負担する
→所得金額が低くなるほど負担が重くなることが問題。

・一定の人が負担する
→その他の人が負担していないことに不平等感がある。

・一定の率で皆で負担する
→所得金額が低くなるほど負担が重くなることが問題。

・応能負担に応じて負担する
→所得金額が多くなるほど負担が重くなり、労働意欲が阻害されることが問題。

このように、皆が納得する画一的な税金を取る仕組みはないので、これらの各要素を含めた様々な種類の税金を課していることを説明しました。

日本の財政状況をどう解決していくか

現在の日本の財政収支は、借金が増え続けている状況を説明。

解決するには、

・税収を増やす

・支出を減らす

の選択肢があります。

例えば、税収を増やす場合、どれくらいか。

消費税率は1%で2兆円の税収があると言われています。

今の財政状況では、5%増税し約10兆円分確保することで、ようやくプライマリーバランスが0(借金の増減が±0)になります)。

しかし5%の負担増は家計を逼迫します。
(現在の物価高も相乗して負担感が増します)

他方、支出を減らすのはどうでしょうか。

道路整備、介護、ダム、公園、教育、警察署、消防署、市民病院、飛行場などの支出の合計が1000億円あります。

予算は700億円です。

どの支出を削るか。

「ダムは必要ないんじゃないか?」

「皆さんは必要ないかもしれないけれど、ダムが必要と思う地域の人もいるのではないでしょうか?」

結論として、支出するものは、誰かが必要としているものであるから、削ることは難しそう。

税収を増やすことも支出を減らすことも難しい現状においては、

税金の使い道に興味を持ち、限られた財源を何に使うべきか真剣に考えることが大切であることを伝えました。

おわりに

今回は3コマ連続で、喉が少しカラカラになりました。

小学校の先生方は1日6コマを5日連続して授業をしていることに、頭が上がりません。

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都築太郎税理士事務所/Tsuzuki Taro Tax Accountant Office

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